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スキーをはいたねこのヘンリー

メリー・カルホーン、エリック・イングラハム(佑学社)



 猫のヘンリーは、おとうさんとおかあさんと男の子に連れられて、山小屋へきた。
 クロス・カントリー・スキーを楽しんだあと、一家は帰路に着くが、ヘンリーは車に乗り損ねてしまい……。

 シャム猫のすらりとした肢体が美しく描かれている。
 ヘンリーなら、後ろ足で立ってダンスもするし、クロス・カントリー・スキーもこなすだろうな、と思わせる絵だ。
 ストーリーは出色の出来栄えとは言い難いが、終盤でヘンリーが見せる「演技」には笑ってしまった。
 猫って、本当にずるくて可愛い。

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はつ恋

ツルゲーネフ・小川洋子(角川書店)




 16歳の夏、「僕」は両親と一緒に別荘に来ていた。
 そして「僕」は、隣に住む謎めいた少女に恋をした。傲慢で移り気な少女に「僕」は夢中になるのだが……。
 はつ恋がこんな相手だったら災難である。
 彼女に振り回される「僕」のとまどい、絶望が行間に見え隠れして、とても哀れに思えた。

 イラストレーターの中村幸子氏の絵は、小川氏の文章にうまくマッチしていて良い。
 すらりと白い少女の脚。夜の闇に紛れる、父親の漆黒のマント。イマジネーションをかき立てられる絵だ。

ハリス・バーディックの謎

C・V・オールズバーグ、村上春樹(河出書房新社)




 ハリス・バーディックという謎の男。
 彼は14の話を考え、1冊につき、見本となる絵を1枚だけ見せてくれたが、そのあと彼は行方不明になってしまった……。

 絵はすべてモノクロだが、あふれるような色彩を感じさせてくれる。
 柔らかそうな子供の髪。
 夜のとばりに包まれる船と揺らめく水面、ランタンの淡い光。

 幻想的でどこか不穏な、魅力的な絵本であった。

ひとり暮らしの のぞみさん

蜂飼耳、大野八生(径書房)




 ひとり暮らしののぞみさんの部屋に、おおきめの小鳥とちいさめの小鳥が住みついた。
 コーヒーが好きなおおきめの小鳥。
 無口で達筆なちいさめの小鳥。
 ひとりと二羽の、物語。

 のぞみさんの、執着しない、あっさりとした気質がいいと思った。
 膨張する鳥かごも、自分の肩で眠る小鳥も、ぼんやりと受け入れる。
 小鳥の旅立ちでさえ一瞬の喪失感はあるものの、やっぱり受け入れる。
 そんなのぞみさんっていいな、と思った。

ビロードのうさぎ

マージェリィ・W・ビアンコ、酒井駒子(ブロンズ新社)




 ビロードでできたおもちゃのうさぎは、ぼうやのお気に入り。
 いつも一緒だったけど、あるときぼうやが病気になって……。

 絵がすばらしい。
 うさぎの愛らしさ、ぼうやの愛らしさに、思わず見入ってしまった。
 木いちごや野うさぎといった脇役たちも美しく描かれている。

 ストーリーもいい、特にラストが。
 私が大切にしていたぬいぐるみも、このうさぎのような運命をたどってくれたかな、なんてがらにもなく思ってしまった。

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