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月光浴

石川賢治(小学館)



 僅かな満月の光で、自然に生きるものたちを撮った作品。
 美しく、幻想的な世界が広がる。

 急に暗くなると、しばらく物が見えなくなる。
 この時ちょっとしたもどかしさを感じる。
 で、だんだん目が慣れてきて見えてくる。
 その瞬間の、霧が晴れたような清々しい気分を集めたような写真集だと思った。

 どこかの森の奥深く、人知れず生きているキノコは、今宵もこんなふうにぼぉっと白く、そして仄かに光っているのであろうか。

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ふしぎなともだち

サイモン・ジェームズ(評論社)




 レオンはママと二人でこの町に引っ越してきたばかり。
 でも友達のボブがいるからさびしくはない……誰にも見えないけど、ボブはいつも一緒にいるから。

 レオンが見ていた「ボブ」って一体誰? なんて無粋な疑問は置いておいて。
 レオン君は六歳くらいかな? 家のドアもベッドも大きくて、彼の小ささ、さびしさを際立たせる。

 ほとんどのページで一人ぼっちのレオン。
 でも最後には……このラストの見開きのページがとても温かくて好きだ。

こども哲学 よいこととわるいことって、なに?

オスカー・ブルニフィエ(朝日出版社)



 「おもったことはなんでも口にするべきだろうか?」
 「ひとにやさしくしようとおもう?」
 などの六つの質問に、いくつかの答えが出ていて、さらに
 「そうだね、でも…」
 という問いが発せられる。
 子供の「なぜ?」を楽しく考える絵本だそうだ。

 たとえば前述の最初の質問には
 「うん、そのほうが、すっきりするもの」
 「そうだね、でも…自分ひとりの心の奥に、そっとしまっておいたほうがいいことだって、あるんじゃない?」
 と書かれている。
 大人でもこれが出来ない人間が、いる。

 というわけで、大人が読んでも考えさせられる絵本である。

 挿絵は、鋭く問題の核心を突いていながらとぼけた雰囲気の絵で、なかなか見ごたえがあった。

ぼくははちぞう

葉 祥明(愛育社)




 はちどりの巣で卵から孵ったのは。
 羽があって、鼻が長い、蝶々のような象のような「はちぞう」だった。

 言わずと知れた葉祥明の絵。
 若草からディープスカイブルーへのグラデーションなど、中間色が夢のように美しい。

 ストーリーは単純なようでいて、個とは何かを問いかけてくるような深みもある。
 おまけに英訳まで付いていて
 「ちゅっちゅっちゅっ」
 と花の蜜を吸う音は
 「Surp surp surp」
 なんてことまで分かるのである。

ごんぎつね

新美南吉(偕成社)



 小学校の国語の教科書に抜粋が載っていたような、あやふやな記憶があった。
 で、ずっと気になっていて大人になってから絵本を買ったのだが、これが大感涙巨編(いや、長い話じゃないんだけど)だった。

 いたずらもののごんぎつねはいつも悪さばかりしているが、本当は優しくて思いやりがある。
 でもわかってもらえなくて、最後には……。
 童話がこんなに理不尽でいいのか? と疑問にさえ思えるラスト。

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