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よしなしごとども 書きつくるなり
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フリードリヒ・ニーチェ(ディスカバー・トゥエンティワン)

 ニーチェなんて読んでしまいました、すみません。
 1ページにひとつずつ、平易な言葉でニーチェの言葉が書かれているのだが、そこにはやはり深い思想やら洞察やらが含まれているのであろう。それを理解できたか? と問われたら甚だ心もとないから、つい謝ってしまった。
 閑話休題。
 心に響いたいくつかの言葉を書いておきたいと思う。

 「他人をあれこれと判断しないこと。他人の値踏みもしないこと。人の噂話もしないこと。……(略)こういう点に、良き人間性のしるしがある」
 む、難しい。でも心掛けたい。

 「きちんと考える人になりたいのであれば、最低でも次の三条件が必要になる。人づきあいをすること。書物を読むこと。情熱を持つこと」
 私には、ひとつめの条件のハードルが高い。

 それから、たぶんニーチェが最も望まないであろうことが、読んでる間中脳裏をよぎって仕方がなかった。
 「まったくその通り、この一説を、あのおたんこなすに読ませたい!」。
 ……他人はいいから、まず自分の行いを振り返れって話。
80点
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フランソワーズ・サガン(新潮社)

 新聞社に勤める美しいジルは、突然ノイローゼになる。彼は同棲中の恋人をパリに残して、姉のいる田舎に静養しに行く。そこで美貌の人妻ナタリーと出会い、恋に落ちる。
 と、粗筋を書いただけでも虚脱感を感じる作品である。
 ジルは、軽薄で浪費家で猜疑心が強く、彼を愛するものを傷つけずにはいられない人間であった。
 自分の愛するものが、自分より聡明だったり、自分を批判したりすると、とたんに不機嫌になる彼。まったく器が小さい男である。
 ラストで起きる「事件」は衝撃的だったが、少し安易な気もした。
50点
ジュンパ・ラヒリ(新潮社)

 九つの短編が載っているが、私が好きなのは、まず「停電の夜に」。
 妻が死産したことによって夫婦仲が冷え切ってしまった男女。二人は停電の夜ごと、秘密を打ち明けあうことにした。カンニングしたことがある、そんな他愛のない話。そして最後の夜……。
 夫が妻を描写するときの目線がかなりシビア。家で寛いではいけないということか。

 次に「三度目で最後の大陸」。結婚を期にアメリカへ移住したインド人の男が、ほんの数週間とある家に下宿することになった。そこには百三歳の老婆が一人で暮らしていた。気難しいが優しい老婆。男は、老婆と離れてしまってから彼女の「良さ」に気付かされる。
 どの作品も何の変哲もないことを、味わい深く描き出している。
80点
アゴタ・クリストフ(早川書房)

 短編集。
 というよりも断片集といったほうがいいかもしれない。非常に短く、あまり意味の分からない夢想のような文章も混ざっている。

 『郵便受け』という作品は面白かった。
 孤児院で生まれ、今や人生の成功者となった「私」。いつか本当の父や母から手紙がくるのではないかと想像する。「あなたが立派になってうれしい。年老いた私を援助してはくれまいか」、そんな手紙。
 ある朝「私」の郵便受けに、父親からの手紙が届く。そこに書かれていたことは……。

 「私」が望んでいたような親は現れなかった。自分を捨てたことを後悔し、足元に跪くような親は。不幸な親を救う自分。彼の二段構えの暗い願望には、人間の業の深さをみたような気がした。
45点
ジャック・ケッチャム(扶桑社)

 12歳のデイヴィッドは、隣の家に引っ越してきた少女・メグに、淡い恋心を抱く。メグは、事故で両親を失い、妹とともに伯母のルースに引き取られたのだった。
 あるときデイヴィッドは、ルースがメグを虐待しているのを目撃する。しかもそれは、日を追って激しくなっていった……。

 「これはフィクション」と、呪文のように自分に言い聞かせながら読み進めた。それくらい残酷で容赦がなく、陰湿なストーリーであった。
 (比喩的な意味ではない)吐き気をこらえながらなんとか読了したが、最後までルースの狂気は理解できなかった。その息子たちの行為もまた、しかり。
 加えて傍観者の立場から抜け出せないデイビッドにも、繰り返し失望させられた。彼は、性的好奇心にがんじがらめにされ、それに打ち勝つことができなった。この年頃における少年の悲哀をシンボリックに表しているのであろうか。

 20年以上もの間いろいろな本を読んできたが、この作品は最高に(最悪に?)気分がゆううつになる本であった。
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