ヘレン・マクロイ(東京創元社)
この物語で使われているトリックは、いわゆる「よくある手」かもしれないが、その大胆さには驚かされた。何しろ1行目に大きなヒントが隠されているのだから。
もちろん作中にもヒントは散りばめられている。読了してみれば、あれもこれも犯人につながる手掛かりだったというわけだ。
叔父の遺産を得たハリーは、亡き母親のふるさとである田舎町へと移り住んだ。そこは彼の恋い焦がれるシーリアのいる町でもあった。だが彼女はハリーが知らぬうちに人妻となっていた。悶々としながらも、新生活を始めるハリー。そして彼の周囲で奇妙な出来事が頻発し始める……。
この物語で使われているトリックは、いわゆる「よくある手」かもしれないが、その大胆さには驚かされた。何しろ1行目に大きなヒントが隠されているのだから。
もちろん作中にもヒントは散りばめられている。読了してみれば、あれもこれも犯人につながる手掛かりだったというわけだ。
ラストもいい。私が「彼」だったら、きっと同じことを決心したと思う。しかし同じような行動をとれたかは疑問だが。
80点
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